【鉄】

食事だけでは補いにくい亜鉛の解説をしています。

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最近若い女性の間で、手足が一年中冷たかったり、日中でも血色が悪かったり、疲れやすかったり・・・という方が増えているようでうす。 そのような場合は食事に含まれている鉄分が不足しているのかもしれません。
鉄分はもともと吸収率がとても低い栄養素です。
特に、肉や魚の摂取や制限するダイエットや野菜を取らない食生活では、 ただでさえ吸収しにくい栄養素を、十分に摂取することはできません。また、女性は毎月の生理で沢山の鉄を排出しています。 鉄を上手に補給して、快適な生活を送ってください。

鉄が赤血球に変身

まず食事やサプリメントから摂取された鉄分は、体内には吸収されず、一旦肝臓に貯蔵されます。 そして、必要な量の鉄が骨髄へと向かいます。骨髄ではタンパク質が待っており、合流した鉄とタンパク質は結合してヘモグロビンを合成。 このヘモグロビンを主成分として出来るもの、それが「赤血球」なのです。

肺から全身へ

こうして誕生した赤血球はいよいよ肺へ向かいます。肺には、私たちが通常の呼吸をして取り込まれた酸素が貯められています。 肺に到着した赤血球はこの酸素を見つけるや否や、酸素にいち早く反応して結合します。そして、血液の流れに乗って、 体内の各細胞へと酸素を運搬するのです。

運搬係の機能鉄、いざというときの貯蔵鉄

成人の体内には約2〜4グラムの鉄が含まれています。体内の鉄の約4分の3にあたる70%もの鉄が、酸素を全身に運搬するために使われています。 これらの鉄を「機能鉄」と呼びます。そして、残りの鉄は、肝臓やひ臓、骨髄などに蓄えられる「貯蔵鉄」です。 もし、万が一、十分な鉄分が摂取されずに機能鉄が不足すると、貯蔵鉄が血液中に放出され、機能鉄として働いて不足を補います。

貯蔵鉄は万一の貯え

機能鉄が不足して、貯蔵鉄がその不足分を補っている状態を、「潜在性鉄欠乏症」といいます。 食べ物から十分に鉄が摂取できていなくても、この時点では、まだ貯蔵鉄で補うことができるので、すぐに身体に不調が現れることはありません。 自分が鉄分不足の状態にあっても、自覚症状がないために気がつかない人がほとんどです。 しかし、やがて、貯蓄されていた鉄も全て底をついたとき、鉄欠乏性貧血がおこります。貧血の症状が現れると、 いうのはとても深刻な鉄不足に陥っているのです。 鉄がまだ体内に貯蓄されている状態であっても、赤血球の量が十分でないと、つまり、材料となる鉄が不足した状態にあると、 健康な赤血球が生成されません。不完全な形の赤血球は酸素を全身に運搬するパワーがなく、細胞の隅々まで酸素が行き届かず、 集中力の低下や末端の冷え性、そして血色の悪い肌などを引き起こします。

鉄の過剰摂取による中毒症

健康な大人の中毒症はまれですが、摂取推奨量の一日一粒を守ってください。 子どもの過剰摂取は危険です。2歳の子が3mgの鉄を摂取すると致命的である、という研究もあります。また、妊娠中・授乳中の女性の過剰摂取も危険です。アイアン・サプリメントを摂る前に医師に適正量のアドバイスと健康チェックをお願いしてください
食品では、ヘム鉄を多く含む赤身の肉や魚、レバーなどは、非ヘム鉄に比べ、含まれる鉄の量も体内での吸収率も高いのが特徴です。しかしこれらの食品は、大量に摂るとビタミンAなどの過剰摂取の心配があります。

◆食べ物に含まれている鉄の種類

食べ物に含まれている鉄には2種類のタイプがあります。

肉や魚のレバーなどの動物性食品に多く含まれている「ヘム鉄」と野菜、果物、穀類など植物性食品に含まれている「非ヘム鉄」です。私たちは、毎日の食事の中で圧倒的にヘム鉄よりも、非ヘム鉄を多く摂取しています。

体内での吸収率で見ると、非ヘム鉄の吸収率は約5%であるのに比べ、ヘム鉄は約25%とヘム鉄の方が圧倒的に吸収率が良いのです。しかし、レバーは苦手・・・という方も多いと思います。そういう場合には、サプリメントで鉄分を補う方法が便利です。

また、ヘム鉄も、非ヘム鉄はビタミンCと一緒に摂取すると、吸収されやすいという性質があるので、鉄分を多く含む食事をするときは、ビタミンCのサプリメントやCが豊富な野菜や果物と一緒に摂取すると、鉄の吸収を高めることができます。

◆女性は鉄を必要としている!

私たちは、発汗や排泄などによって毎日1mgほどの鉄を失っていると考えられています。

激しいスポーツをする人や、労働量の激しい人は鉄の損失がより激しくなります。また、鉄は一日に欠乏症を起こさない最低限のレベルを定めた所要量が、男性よりも女性のほうが多い唯一の栄養素なのです。
女性は一度の生理で20mgもの鉄を排出してしまします。一月の間に女性は男性の約2倍の量の鉄を失っています。

◆コーヒーや紅茶を飲むと鉄が減る!?

コーヒーを飲む人も、紅茶を飲む人も、多量に飲んだ場合にはそこに含まれるタンニンによって非ヘム鉄の吸収率を下げてしまいます。また、そのほかにも、清涼飲料水やビールに含まれる炭酸なども非ヘム鉄の吸収を妨げます。

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