2003/08/26
7.より効果的なサプリメント利用法(7)
〜肥満の恐怖〜
数値のウソ
どのくらい太っているのかを判断する場合、 ( 身長− 100) × 0.9 を標準体重とし、それより 10 〜 20 %体重が重い人が太っているとする考え方が一般的ですが、それには大きな落とし穴があります。トレーニングを積み、筋肉の多いスポーツ選手などの方が、体脂肪が多く筋肉の少ない人よりも肥満度が大きいという結果が出てしまうのです。健康診断などで自分では太っているとは思っていないのに「肥満」と判定されて意外に感じる人が多いのはそのせいです。本当の肥満度を知るには体脂肪率を測定し、体脂肪量を計算した上で判断しなければなりません。
栄養のバランスを崩さずに減量を
一方、こうした方法で「肥満」と判定されると、各々それぞれの方法で減量に取り組もうとする人が多くなります。いわゆるダイエットに関する本が次々とベスト・セラーになるのもそれが原因といえます。しかし、特に減食を基本にしたり、徹底して脂肪をカットしてしまうような減量は体重こそ減るかも知れませんが、栄養のバランスが崩れ、体が必要とするビタミンやミネラルも絶対的に不足してしまいますから、健康を考えると決して薦めることのできない危険な減量法です。
体脂肪率を測定して肥満していることがわかったら、組織量はそのままに、その体脂肪だけを落とすことを目標に減量に取り組まなければなりません。そのためにはタンパク質と脂質と糖質のバランスに気をつけて( 20:20:60 が理想)食事はしっかりと摂り、不足しがちなビタミンやミネラルを良質の天然サプリメントの形で補い、同時にエアロビクスなどの有酸素運動をすることで体についた脂肪を効率よく燃焼させることがいちばん安全かつ確実であるといえます。
生活のサイクルからの見直しが必要
ファースト・フードなどの高脂肪食、不規則な食生活、運動不足など肥満の原因は身のまわりにたくさんあります。また、肥満は昔はもっぱらおとなの問題でしたが、食事内容や生活環境の変化に伴い、子どもからおとなまで現代のすべての日本が直面する問題となっています。さらに肥満をもたらす食事内容や食生活の乱れ、運動不足は、高血圧や心臓病などの成人病(生活習慣病)をはじめ数多くの疾病を引き起こす原因ともなっています。定期的に体重を(できれば体脂肪率も)チェックするようにし、体重が増えたり、他人から「少し太ったのでは」などと言われたりした時は、自分の食事や生活のサイクルなどを見直してみる必要があります。 そして早めに対策を講じることでリスクを最小限に抑え、そのリスクを解消させることです。一度肥満への道を進みはじめて何もしないでいると、後からの代償は想像以上に大きいということを肝に銘じておきましょう。(おわり)
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