妊娠中とビタミンB6の関係。

女性が妊娠中には、どのようなビタミンが必要になるのかを解説しています。

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2001/12/13

3.ビタミンを知ろう!(3)

〜妊娠中とビタミンB6 / 高脂血症とビタミン〜

2000年3月号「医学ジャーナル」掲載より再掲載

妊娠中とビタミンB6

ビタミンB6には、脳の神経発達過程で重要な役割をすることは前にのべた。脳の発育期におけるビタミンB6の欠乏は、脳の発達障害の後遺症の原因になるという。妊娠中の血中ビタミンB6の低下は、母乳中のビタミンB6の低下になり、乳児の脳の発育障害などに結びつくという。

また、妊娠中はビタミンCの需要がふえるので、不足しがちになる。とくに妊娠後半期に著しくこれがみえる。胎盤早期剥離や早産の妊婦に、血中のビタミンC濃度低下をみるという。

また、ピルを服用している女性はビタミンB6が低下をしている。これは、ピルの服用で、トリプトファンの代謝が乱れ、エストロゲンがアミノ酸代謝の酵素を誘導増強させてビタミンB6の要求量をふやすからだと、研究論文に記述されている。ピルは、ビタミンC、葉酸も低下させるが、ビタミンAを引き出し、血液中レベルを上昇させるからだ、とも記述されている。

高脂血症とビタミン

ビタミンCがコレステロール低下をきたし、HDLコレステロールをふやすという。(HDL=善玉コレステロール)また、ビタミンAとEが、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の変性を防止し、動脈硬化を防止することがあると注目されている。
その他、胆石症の予防にビタミンEが効果があるとか、甲状腺機能低下症には、ビタミンB2、B6、Aが低値であると認められたという報告がある。


以上、ビタミンについて、その一部を、研究論文などを参考にしてのべた。ここで大事なことは、もっとビタミンの有効性を知って、日常生活のなかで活用することだと思う。たとえば、痴呆の予防にB1、B12,E,Cが有効。免疫機能をたかめるにはB6・C・A・E。動脈硬化予防にはB2・E・B6・C。骨粗しょう症対策にはビタミンK・Dというように、毎日の食卓のなかで、栄養のバランスとともに、ビタミンも十分考慮することが大事といいたい。

とくに、食生活が片寄り、野菜嫌いな人、やせることが願望な女性、スナック菓子やインスタント食品の多い子供達、糖分過剰な食生活、ストレスとアルコールを多く飲む人など。今、食生活を見直すなかで、併せてビタミンを十分考慮してほしい。

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