2003/02/01
3.寄稿のはじめにあたって林先生に聞く(3)
【指導と支えてくれる仲間たち】
――林先生の医学を支え、かつ指導されている医師は多いのでしょうね。
多くの先輩や仲間に、お世話になって、なんとかこの診療所で医学の実践ができています。
当時、東京女子医大第二病院で、胃のレントゲン検査では今日も大変お世話になっている先輩の高橋功先生。
……腹部エコーは、導入にあたっては、当時、東京女子医大消化器病センター助教授で、現在は都立豊島病院副院長の済陽高穂先生のすすめで、比較的早く活用いたしました。
……東京女子医大の大塚邦明教授、同じく脳神経センターの久保長生教授、同じく心臓血圧研究所の笠貫宏教授、同じく糖尿病センターの岩本安彦教授、東京大学第二内科の小俣政男教授、虎の門病院内科部長の熊田博光先生、その他日本医大、順天堂大学、東京慈恵会医科大学、国立がんセンター中央病院、都立墨東病院など、多くの諸先生方にお世話になっています。
――完璧なネットワークですね。毎日診療で気になることは、いろいろあるでしょうが。
やはり気になるのは肺がんや胃がんなどの見落としです。
そこで、女子医大名誉教授の石原純一先生、済陽高穂先生、高橋功先生方に、胸や胃のレントゲンのダブルチェックをお願いしています。
・・・・・・私が見て、異常なしと診断した患者さんでも、それぞれの専門医が精密検査をした方がよいと指摘された場合、その指示に従って、内視鏡、CTスキャンなどの検査をするようにしています。
また症状が長くつづくような場合、患者さんと話し合って、内視鏡、CT、MRIなどを積極的に行うようにしています。
【さらに深い人間中心の疾病対策を実践したい】
――薬の事典の出版、アラスカヘルシークッキングでの料理教室の講義、健康教室の開催と幅広く活動をなさってますが、その根っこにあるものは……。
患者さん、その家族、支えてくれる医師やスタッフとともに、毎日の生活の中から疾患を進行させず、新しい予防医学の確立をめざしていることになります。
そのためには、患者さんの仕事、趣味、ご家族の方々をより理解して、生活指導にあたらなければと思っています。患者さんや家族が私に求めているものを、十分に知らねばならず、遠慮なくなんなりと申し出てほしい…一そんなシステムを考えています。また、患者さん同士で話し合える場や、患者さん個人個人に合った医療の創造もしなくてはと今努力をしているところです。
――予防医学20か条を作っていただいたとか。この対談をしめるにあたって、おきかせください。
- 早寝、早起き
- 朝食を抜かない
- 偏食をしない
- 野菜を多くとる
- 塩分を控える
- あぶらもの、揚げ物を控える
- プリン体を減らす
- 間食、夜食を避ける
- アルコールは控えめに
- タバコをやめる
- 定期的な運動、散歩を
- ストレス発散をはかる
- いろいろな本を読む
- 昼寝、居眠りをしない
- 芝居、歌舞伎柱どの鑑賞を
- 趣味を持つ
- 習い事をする
- 適度に日光浴をする
- テレビは見る番組を決める。だらだら見ない
- 外気温に応じて着るものの調節はこまめにする。
……以上。
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